станция Китагути

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    Вздохи Харухи Судзумии V

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    Сообщение  Редактор Ср Июл 15, 2015 11:33 pm

    статья

    The Sighs of Suzumiya Haruhi V
    涼宮ハルヒの溜息 V
    Suzumiya haruhi no tameiki
    Четырнадцатая серия второго сезона и двадцать четвертая серия "нового сезона".
    Дата выхода на экран - 10 сетнтября 2009 г.
    В оригинале: второй том, точнее: пятая глава и эпилог.
    Съемки фильма подходям к концу, мир притерпевает все больше изменений, а культурный фестиваль уже настолько близко, что успеть сделать хоть что-то из этого набора бессвязных сцен не представляется возможным. Кроме этого Кёну все еще нужно придумать, как вернуть мир в норму.


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    Сообщение  Редактор Ср Июл 15, 2015 11:34 pm

    статья

    Вздохи Харухи Судзумии V 5596254
    Серии это арки прерывается внезапно и каждая из них начинается прямо с того места, где оборвалась предыдущая. Как будто вначале был снят целый фильм, а после порезан на эпизоды нужной продолжительности.

    Вздохи Харухи Судзумии V 5572702
    В этом эпизоде пропущен опенинг.

    Вздохи Харухи Судзумии V 5631057
    Имя «Сямисен» означает японский трехструнный музыкальный инструмент (дословный перевод названия "три струны"). В оригинале он обтягивается кошачьей кожей.

    Вздохи Харухи Судзумии V 5619793
    Несмотря на то, что трехцветные кошки встречаются довольно часто, коты подобного окраса невероятно редки, так как у особей мужского пола он появляется только в случае генетических нарушений.

    Вздохи Харухи Судзумии V 5617745
    В сцене, где Кён идет по наполненной подготовкой к фестивалю школе, он заглядывает в один из классов и видит там участниц группы Enoz в полном составе (плюс еще одна неизвестная девочка). Впрочем в этот момент они ему еще не знакомы.

    Вздохи Харухи Судзумии V 5608529
    Также он натыкается на двух воинов, выглядящих вполне реалистично. 

    Вздохи Харухи Судзумии V 5600337
    Во время сцены, когда Асахина-сан высказывает Кёну свои размышления о Коидзуми, в нескольких кадрах можно увидеть Цурую, стоящую довольно близко к разговаривающим.

    Вздохи Харухи Судзумии V 5580881 В эпизоде попадается еще парочка странных личностей. Кажется, тот что справа  это один из воинов, проходивших раньше.

    Вздохи Харухи Судзумии V 5577809
    Идею о том, как следует закончить фильм, Кён излагал Харухи около всё той же двери на крышу, куда Харухи таскала его в первой серии "Меланхолии" пока у нее не было клубной комнаты и Команды СОС.

    Вздохи Харухи Судзумии V 5634128
    Название фильма "Приключения Микуру Асахины", появляющееся в самом начале финальных титров, не появлялось в них в нулевом эпизоде первого сезона. Там оно показано лишь в опенинге.

    Вздохи Харухи Судзумии V 5621840
    В аниме пропущена часть рассуждений Кёна, где он высказывает предположение о том зачем Нагато все время носила свой костюм для предсказаний.
    Спойлер:

    Вздохи Харухи Судзумии V 5597264
    Финальная сцена разговора Кёна с Харухи в кафе, когда Кён предпринял попытку раскрыть все карты, в ранобе была в прологе ко 2-му тому и на самом деле происходила до съемок фильма.

    Вздохи Харухи Судзумии V 5593168
    В самом конце Харухи со злостью, залпом выпивает чашку кофе. Разумеется, это чашка Кёна.
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    Вздохи Харухи Судзумии V Empty Re: Вздохи Харухи Судзумии V

    Сообщение  Редактор Сб Янв 29, 2022 9:31 am

    (長門(ながと))知っている
    (キョン)案内されたところは長門のマンションの裏だった
    (ハルヒ)あっ!
    (鳴き声)
    (ハルヒ)あらみんな人に慣れてるのね
    黒猫黒猫…
    はあ~
    まあいいわこいつにしましょう
    (キョン)また設定変えやがった!
    黒じゃないけどこの際しかたないわ
    さあ有希(ゆき)これがあなたの相棒よ
    仲よくしなさいね!
    (猫の鳴き声)
    (キョン)撮影が再開されたもう場所なんかどこでもいいらしい
    有希みくるちゃんに攻撃よ!
    くらうがいい
    (みくる)ひい~!
    はいカット!ナイス!
    その猫しゃべることにするわ魔法使いの飼い猫だもの
    皮肉の一つくらいは言うわよね
    (キョン)とんでもない!
    (ハルヒ)あなたの名前はシャミセンよ!
    ほらシャミセンなんか話しなさい!
    (キョン)話すわけないというか話さないでくれ
    …ってシャミセンって!
    (ハルヒ)うん順調ね
    キョンその猫の世話はあんたに任せるわ
    家に連れて帰ってあしたまでに芸の一つでも仕込んでおきなさい
    火の輪くぐりとか
    はあ~
    はいそれじゃあ今日はここまで!
    あしたからはいよいよクライマックスよ!
    撮影快調体調万全
    みんなゆっくり休んであしたに備えなさい!
    (ハルヒの鼻歌)
    (ため息)
    ご苦労だったな後で猫缶をおごってやるよ
    それとも煮干しがいいか?
    (シャミセン)どちらでもかまわない
    (みくる)あっ(古泉(こいずみ))おっ
    おいおい今のは長門か?俺は猫に聞いたんだ
    私もそのつもりだった故に返事をした
    私は何か間違ったことを言ったのだろうか?
    (キョン)うおお…
    驚きですね三毛猫でオスとは
    いやツッコむところはそこじゃないだろ
    (みくる)ビックリです猫さんが言葉をしゃべるなんて
    (シャミセン)私にはきみたちがなぜ驚いているのかが分からない
    (キョン)化け猫猫又(また)の類いか?
    確かに私はきみにとって人の言葉に聞こえるかのような
    音を出しているのかもしれん
    だとすれば
    何をもってきみは私が言葉どおりの意味を込めた―
    発声をしているのだと確認するのか?
    そりゃあれだ
    ちゃんと俺の問いかけに答えているからだ
    私が発している音声が
    たまたま偶然にもきみの質問に対する応答に
    合致しているだけかもしれないではないか
    そんなのがまかり通れば人間同士でも
    会話が成立していないことになるじゃねえか
    (シャミセン)まったくそのとおりだ
    あたかも会話しているかのような行為を働いていたとして
    それが正しい意思伝達を行っているかどうかなど
    誰にも分からないのだ
    誰しも本音と建て前を使い分けていますからね
    (キョン)お前は黙ってろ!
    言われてみればそうです…よね?
    (キョン)すみませんがあなたも黙っていてくださいませんか
    現況はあまりよろしくないようですね
    僕たちはまだまだ涼宮(すずみや)さんを過小評価していたようです
    あのどういうことですか?
    涼宮さんの映画内設定が
    世界の常識として固定される恐れが出てきたのですよ
    もし彼女が
    “巨大隕石(いんせき)が落下してくるシーンを撮りたい”と思えば
    本当に実現するかもしれません
    (みくる)じゃあどうすれば?
    虚構による現実への浸食を防がねばなりません
    今の彼女は現実とフィクションを無意識のうちに混同させています
    よほど調子に乗ってるんだな
    涼宮さんの異能力が映画作りというフィルターを通して
    顕在化しているのです
    これを防ぐには
    あくまでフィクションにすぎないということを
    涼宮さんに分からせて
    この映画を合理的に落ち着くよう誘導しなければなりません
    猫がしゃべるのをどう正当化すればいいんだ?
    正当化というのは違いますねそれでは結局
    猫がしゃべりだす世界が構築されることになるわけですが
    それは我々の世界にはありえないものです
    じゃあお前たちはどうなんだよ?
    ええですから我々が存在するのは涼宮さんのおかげでしょうね
    あのしゃべる猫と同じです
    (キョン)なんとかならないのか?
    (古泉)もしこれがファンタジー世界での出来事なら
    なんの説明もいりません
    ですがしゃべる猫やミクルビームが
    現実に存在すると証明された瞬間
    我々の世界は変容します
    超常現象がない世界から超常現象を内包した世界に
    認識し直さなければならないのです
    じゃあどうすりゃいい?
    涼宮さんが納得しそうな映画的結末をつければいいのです
    あるか?そんなの
    ありますよ
    ごくごく簡単でそれまでの理屈に合わない展開を
    一気に常識的なものへ転化する結末が
    言ってみろ
    夢オチです
    冗談を言ったつもりはないのですが
    ハルヒがそれで納得すると思うか?
    難しいかもしれませんですがこういった場合には
    映画の内容が全て夢ウソ間違いだったということを
    作品内で自己言及するのが一番よい解決法なのですよ
    (キョン)お前にとってはそうだろう
    また俺にとってもそのほうがいいのかもしれない
    しかしハルヒはどうだ?
    (キョン)いいか?家ではひと言もしゃべるな
    ちゃんと猫らしくしていろ
    (シャミセン)“猫らしく”という言葉の意味は分からないが
    きみがそのように言うのなら従おう
    (キョン)しゃべるな返事は“ニャ~”で統一しろ
    (シャミセン)ニャ~
    (キョンの妹)うわ~!
    (妹)猫猫猫~(シャミセン)ニャ~
    (キョン)よっこい…しょういち
    おっそれじゃまた後でな
    よかろう
    (キョン)文化祭まで残り数日となった我が校だが
    まるでハルヒのテンションに連動するかのように
    雑然たる雰囲気を着実に増大させていた
    (戦士風の男)早く伝説のクリスタルクレッセントオーブを探し出さねば
    (ドワーフの男)だねだねだ~ね!
    (キョン)この分では異世界人の1人2人が交じっていたとしても
    不思議ではなくなってきた感じだ
    (鶴屋(つるや))キョンく~ん
    みくるが話があるって
    (鶴屋)ほらみくるキョン君にあれを
    (みくる)これその…
    わわわ…割引券です!
    (キョン)えっ?(鶴屋)あたしたちのクラスでやる
    焼きそば喫茶のやつだよ
    ありがとうございます
    お友達とお誘い合わせの上でお越しください
    それだけ!じゃあね~!
    ウフッ
    キョン君
    なんでしょうか?
    あのこんなこと言うとあたしが古泉君をあれかと思われるようで
    そのイヤなんですけど…
    はあ
    あたしはその…別の考えを持っていて
    つまりはその…それは…
    古泉君の解釈とは違うものなんです
    ハルヒが神様だとかそういう話ですか?
    はあ~
    涼宮さんにこの現在を変える力があるのは間違いないです
    でもそれが世界の仕組みを変えるものだとは思いません
    この世界は最初からこうだったの
    (キョン)それはそれは古泉とは真っ向から反発する意見ですね
    (みくる)長門さんも違うことを考えていると思う
    あのこんなことを言うと
    ちょっと人聞きが悪いかもしれないんですけど
    古泉君のことその…
    あんまり信用しないで…って言ったら語弊があるけど
    えっとごめんなさい
    あたし説明下手だし制限かかってるしあの…
    だけど!
    分かってますよ
    ハルヒが神様なわけないじゃないですか
    俺にはまだ古泉より
    朝比奈(あさひな)さんのほうが分かりやすいですよ
    ありがとう
    でもあたし自身には古泉君に含むところはありません
    それも分かっておいてくださいね
    朝比奈みくるの主張はこうだと思われる
    涼宮ハルヒが想像したのではなく
    世界はこのままの形で以前から存在していた
    超能力や時間移動体
    概念形地球外生命体などの超自然的存在は
    もともとそこにいたのである
    涼宮ハルヒの役割はそれらを自覚なしに発見することであり
    その能力は3年前から発揮されている
    ただし彼女は世界の異常を探知できるが
    決して認識することはない
    認識を妨害する要素もまたここに存在するからである
    それが我々
    (キョン)あっ…
    朝比奈さんには古泉と違う理由があって
    ハルヒが不思議現象を見つけることが不都合なのか?
    (長門)そう
    彼女は彼女が帰属する未来時空間を守るために
    この時空に来ている
    (キョン)なんだか重要なことをさらりと言われたような気がする
    (長門)古泉一樹(いつき)と朝比奈みくるは
    互いに相手の解釈を決して認めることはない
    彼らにとって異なる存在の理論は
    自分たちの存在基盤を揺るがすものにほかならないから
    待てよ!
    古泉は3年前に超能力が自分に宿ったのだと言ったぞ
    古泉一樹の言葉が真実であるという保証はどこにもない
    (キョン)あっ…
    (キョン)確かに保証はない
    古泉の理屈は俺がこうむった出来事に
    もっともらしい解説をつけているだけだ
    それが正解だと誰に分かる?
    朝比奈さんの理屈だって同じことだ
    朝比奈版解答が正しいのだと誰が保証してくれるのだろう
    (キョン)お前はどう思ってるんだ?どれが正解だ?
    前にお前が言ってた自律進化の可能性ってのは結局なんなんだ?
    私がどんな真実を告げようとあなたは確証を得ることができない
    なっなぜだ?あっ…
    (長門)私の言葉が真実であるという保証もどこにもないから
    あなたにとっては
    (ドアが開く音)
    (キョン)分からん普通分かるか?
    古泉も長門ももっと他人に分かりやすく話してくれよ
    (キョン)映画撮影が順調だと考えているのはハルヒだけで
    俺と古泉と朝比奈さんは次第に顔にかかる縦線が
    影を濃くするようになっていった
    あっ!あっ!
    (キョン)いつの間にかモデルガンからは\NBB弾ではなく
    水撃弾が出るようになっていたし
    朝比奈さんはハルヒが違う色のコンタクトを持ってくるたびに
    物騒な物を出し
    そのつど長門に噛(か)まれていたし
    桜が咲いていると思ったら数日後には散っていたし
    神社の白いハトたちはとっくに絶滅したはずの
    リョコウバトになっていたらしいし
    地球の歳差運動が微妙にズレたりしていたそうだ
    (テレビ:アナウンサー)日経平均先物
    10月現在の最高値最安値は…
    (妹)キョンく~んお友達~!
    うん?
    あっ…
    やあ…
    涼宮さんにとって細かい設定や伏線はどうでもいいんですよ
    恐らくオチなんかも考えてはいないでしょう
    ひょっとしたら未完で終わるかもしれませんね
    それだと困るんだろうが
    世界がフィクション化すると困るのは僕たちの理論ですからね
    本当の話をお聞かせしますと
    涼宮さんを中心とするなんらかの理論を持っているのは
    我々機関と朝比奈さんの一派だけではありません
    たくさんあるのです
    水面下で我々が行っているさまざまな抗争と
    血みどろの殲滅(せんめつ)戦を
    ダイジェストで教えてさしあげたいくらいですよ
    同盟と裏切り妨害とだまし討ち
    破壊と殺戮(さつりく)
    各グループとも総力を挙げての生き残り合戦です
    まあこんなことはあなたには無縁のことでしょうがね
    涼宮さんにも
    特に涼宮さんには永遠に知らないでいてほしい
    彼女の心を曇らせるようなことはしたくないんです
    僕の基準で言えば涼宮さんは愛すべきキャラクターをお持ちです
    ああもちろんあなたも
    なぜ俺にそんなことを教える?
    口が滑ったのですよ理由なんかありません
    なんにせよつまらない話ですよ
    確かにな全然面白くない
    つまらない話のついでにもう一つ
    朝比奈さんがなぜ
    僕やあなたと行動をともにしているか
    その理由を考えたことがありますか?
    彼女の役目はあなたを籠絡することです
    涼宮さんに少しでも言うことを聞かせることができるのは
    唯一あなたですから
    あなたをからめ捕ってしまのが最適なのです
    幼く見える容姿や涼宮さんの無理難題に唯々諾々と従う―
    かわいそうな立ち位置もそうです
    全てはあなたの目を自分に向けさせるためですよ
    (キョン)冗談は聞き飽きた
    (古泉)フッ…ああすみません
    やはり僕は
    冗談を貫き続ける能力に欠けていますね
    ウソですよ
    本気にしました?
    涼宮さんの映画とクラスの劇とで
    僕のプレッシャーは結構厳しいものになっているのです
    この上閉鎖空間でも出たりしたら倒れ伏す自信がありますね
    それもあってあなたにお願いしに来たのです
    どうか涼宮さんの映画が発生源の
    この異常現象を止めてもらえないかとね
    ハルヒの映画の内容が全部デタラメであるということを
    ハルヒ自身に自覚させること
    …だったか?
    明確に自覚させることですね
    できれば撮影が終わってしまう前に
    よろしくお願いします
    (キョン)なんなんだあいつは?俺に責任を押しつけに来たのか?
    まあしかし…
    (キョン)放っておくわけにもいかんか
    めんどくさいなチクショウ
    映画は映画現実は現実おのおの別物なのだと
    そんな当たり前のことを改めて納得させる手だてとはなんだ?
    古泉は“夢オチ”とか言っていたがそれ以外では…
    おっ?
    (キョン)翌日俺はハルヒにとある一つの提案をして
    すったもんだの末に了承を得た
    (ハルヒ)はいオーケー!
    お疲れさ~ん!これで全部の撮影は終了よ
    みんなよく頑張ってくれたわ!
    あしたは朝イチで部室に集合試写会をしましょう
    (みくる)うう…
    (ハルヒ)みくるちゃん泣くのはまだ早いわよ!
    その涙はパルムドールかオスカーまで取っておくの!
    みんなで幸せになりましょう!
    (キョン)ミクルとユキのラストバトルは
    突如己の能力を覚醒させた古泉イツキの
    なんだか分からんご都合主義パワーによって
    ユキが宇宙のかなたに飛ばされることで幕を閉じた
    閉じるの!
    (古泉)やっと終わってくれましたか
    アハッ
    しかし終わってみれば一瞬だった気もしますね
    楽しい時間はたつのが早いといいますが
    さて楽しんでいたのは誰なんでしょう?
    さあね
    後のことはあなたにお任せしてもいいですか?
    クラスの舞台劇のほうで頭がいっぱいでしてね
    映画と違ってそっちでは―
    セリフをとちってやり直しというわけにはいきませんので
    それともう一つあなたには感謝しています
    我々も僕個人もね
    (ハルヒ)はい大きな声で!
    目指すはハリウッドブロックバスター!
    つかむぞ金熊金獅子賞~!
    (ハルヒ)そうよ!
    さあみくるちゃんも未来を指さして!
    やれやれ…
    (キョン)正直言ってとうとう最後まで
    俺にはハルヒがなんの映画を撮っているのか
    ピクセル単位で分からなかった
    当然のことだが
    ビジュアルエフェクトをかます時間など
    どこを探しても余ってはおらずもともとそんな技術もない
    ごねたのはハルヒだ
    そんな未完成なのを出展するわけにはいかないわ!
    なんとかしなさいよ!
    文化祭はあしただぞもう限界だっての!
    徹夜ですれば間に合うんじゃないの?
    ここに泊まり込んでやればいいじゃない
    あたしも手伝うから
    (キョン)結論から言うとハルヒはなんの役にも立たなかった
    あっ!
    (マウスのクリック音)
    (キョン)かくいう俺もその後まもなく眠ってしまったのだった
    (ハルヒ)キョンこら起きなさいってば!
    ああ…
    ねえどうなった?
    (キョン)泊まり込みの意味はなかった映画は未完成のままである
    (モニター:みくる)未来から来たのです!
    (ハルヒ)へえ~(キョン)えっ?
    (みくる)ぱぎゃ~!
    (ハルヒ)まあまあじゃない
    ちょっと物足りないけどあんたにしては上出来だわ
    (キョン)俺ではない俺以外の誰かがやったのだ
    本命長門対抗古泉
    無印朝比奈さん大穴まだ登場していない誰か
    そんなとこだろう
    おはようございます首尾はどうですか?
    おはようございます
    (ハルヒ)おはよう!もちろん出来てるわよ
    血と汗と涙の長編スペクタクルがね!
    (みくる)うわ~そうなんですか
    (古泉)それはよかったですね
    (ハルヒ)フフン
    これからみんなで見ましょう!
    いや~みくるちゃんあなたよかったわ!
    これで観客のハートは完全につかんだわね
    パーフェクトよみくるちゃん!
    (キョン)文化祭が始まって俺のやることはなくなった
    懸念していた現実の変容とやらは収まってくれたらしい
    シャミセンがしゃべらなくなったことで
    俺はそれを知った
    なくなったといえば
    文化祭前日までよく目にしていた―
    奇妙な格好の連中だが
    あいつらが出ていそうな演目も文化祭になかった
    一体なんだったんだろうか?
    映画はハルヒのナレーションで締めくくられる
    遊びの部分も必要なのだと言って説得した
    監督自らによる幕引きのセリフである
    それは全てをキャンセルできる魔法の言葉だった
    (映画:ハルヒ)ウソっぱちです
    どっか似てたとしてもそれは他人のそら似です
    あっCMシーンは別よ
    大森(おおもり)電器店とヤマツチモデルショップをよろしく!
    ジャンジャン買いに行ってあげなさい!
    もう一度言うの?
    この物語はフィクションであり実在する人物団体…
    ねえキョンなんでこんなこと言わないといけないの?
    (キョン)悩みも何もないように見えるハルヒの唯一の悩みとは
    ひと言で言うと“世界は普通すぎる”ってことで
    ではこいつの考える―
    “普通ではないこと”ってのは何かというと
    これはまたスーパーナチュラルであって
    要するに
    “あたしの目の前に幽霊の一つも現れないとは何事か”
    …などと考えていやがるのだった
    重要な話があるんだが聞いてくれ
    何よ?
    お前は宇宙人か未来人か―
    超能力を使うようなヤツがいてほしいんだよな?
    そうだけどそれがどうしたのよ?
    実は宇宙人も未来人も超能力者も
    思いも寄らぬ身近にいるんだよ
    へえどこの誰?
    まさかとは思うけど
    有希やみくるちゃんや古泉君のことじゃないでしょうね?
    それじゃあちっとも“思いも寄らぬ”じゃないもの
    ええ実は…
    そう言おうと思ってたんだけどな
    はあ?あんたバカじゃないの?
    そんな都合のいい話が
    あるわけないじゃないの!
    (キョン)まあ普通に考えたらそうだよな
    (ハルヒ)それで誰がどんなだって?
    (キョン)聞いて喜べ
    あの長門有希は宇宙人だ
    統合なんとか思念体だったかな?
    そんな感じの存在の手先だそう!
    ヒューマノイド・インターフェースだった
    それだよ!
    (ハルヒ)ふ~んで…みくるちゃんは?
    (キョン)朝比奈さんはだな割と簡単だ
    あの人は未来人だ
    未来から来てるんだから未来人で合ってるだろ?
    (ハルヒ)何年後から来たのよ?
    (キョン)それは知らん
    教えてくれなかったんでな
    はは~ん分かったわ
    分かってくれたか
    ということは古泉君は超能力者なのね?
    そう言うつもりなんでしょ?
    そう!まさしくそう言うつもりだった!
    うんうん
    うんうん
    (ハルヒ)フッ(キョン)フッ
    ふざけんな!
    (キョン)このアホ女は
    どうして変な部分で常識的なんだ?
    すんなり信じておけば今より物事が
    簡単になっているだろうに
    (店員)あ…ありがとうございました
    (キョン)もっとも
    ハルヒが全ての現象を自覚してしまえば
    この世界全体がどうなるか
    知れたものではないのだが
    やれやれ…

      Текущее время Вс Апр 28, 2024 11:43 pm